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最後のキス~琉球の海を渡る風~

第2章 Fall in love~恋に落ちて~

「首里天加那志は王妃さまがご看病とご心痛のあまり、一時的な記憶喪失になったのではと仰せでした。ゆえに、王妃さまのなくされた記憶が戻るまで、常にお側に控えている私が何くれとなくお助けするようにと」
 つまり、忘れた―というより、本来、現代から来た藍那がこの時代のことを憶えているはずもないのだが―一切の記憶をお側去らずの女官長に教えて貰えという王の命なのだろう。

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