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最後のキス~琉球の海を渡る風~

第2章 Fall in love~恋に落ちて~

 王は昨夜から高熱を発し、熱は高くなる一方だった。侍医も様々な手を尽くしたものの、効果なく、王妃は夜も眠らず側に付き添った。そして一夜明けて、やっと昏睡状態にあった王が意識を取り戻した時、安堵のあまり、一時的な錯乱により〝物忘れ〟にかかってしまった―というのが王なりの解釈らしい。

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