テキストサイズ

最後のキス~琉球の海を渡る風~

第3章 The wind of Ryukyu~琉球の風~

 もっとも、彼が真戸那との想い出を生き生きと語る表情に何か言い知れない、自分でも掴みかねる複雑な想いを抱くこともあったけれど。
 藍那がこの時代に来て、ひと月が経とうしていたある日。
 藍那は王と共にこっそりと王宮を抜け出した。どうしても海が見たいという彼のために、女官長を説得したのである。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ