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僕は子供じゃないっ

第3章 見つけ猫





「僕…会いたい。帰りたい。」



「そうだよね。家はどこかな?」



一護はベッドに座ったまま泣いている僕をぎゅうっと抱き締めてきた。



その腕からは、本気で心配してくれてる気持ちが伝わってきて嬉しかった。



「僕…家アメリカ…。」



きっと驚くんだろうなと思っていたけど、一護は冷静に受け止めたみたいだった。



「やっぱり海外か。悪いけど、すぐには家に帰れない。」



「うぅっ…ふっぇ…。」



分かっていたことなのに、実際に言われると思った以上に傷ついた。



涙を溢す度に、一護が掌で拭ってくれた。



「ご両親が迎えに来るまで、俺の家にいればいい。」



「一護、優しい。僕、一護好き。」



「ありがとう。ただ、何もしない奴を泊めないからな?」



一護の言いたいことは何となくわかった。



「僕、お手伝い?」


「そう。出来ることは手伝ってな?」



そう言って、一護は僕の背中に回した腕をほどいた。



それで僕の頭をポンポンと撫でて、笑った。


「じゃあ朝食作るから、そこのクローゼットから適当に服選んで、着替えておいで。」



「うん。」













こうして僕と一護のちょっとした同居が始まった。

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