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この前、人を拾いました

第16章 ②―3 挑発には乗ってはいけません

――――…


「みきちゃん、また池田くん来てるよー」


百合子先輩が、私の肩をツンツンてした。


「え、、」

入り口の方を見ると、正人さんが手を降っていた。


「飲み会であんなかっこいい彼氏見せつけられたっていうのに、本当に強かな男ねぇ」


あきれたように、百合子先輩が呟いた。


数ヶ月前、

飲み会で正人さんと知り合ってから、
よくうちの部署に正人さんは来るようになっていた。


「まぁでも、あれはみきちゃんも悪いのよ。」



「だから覚えてないんですって…。」


私は軽く正人さんに手をすると、百合子先輩にだけ聞こえるように小さな声で言った。



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