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この前、人を拾いました

第18章 ②―5 神様、私なんかしましたか

みるみるうちに振りだす雨にもう私は無駄に走ったりすることはしなかった。



あとちょっとだし…

もういいや。



雨に強く打たれながら、


私は頬に暖かい雨が流れるのを感じた。




「うっ……ん……うっ…」



あ、違う。



これ、私の涙だ…。





「レイ……うっ……レイ…」



周りに人がいないのと、

雨なのをいいことに、私は子供のように泣いた。


こんなに心細いのは初めてだった、



そして
私はしきりにレイの名を呼んだ。


その瞬間だった


私は勢いよく誰かに腕を掴まれると、

途端に息が出来ないほど抱き締められた。

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