テキストサイズ

この前、人を拾いました

第26章 ③―3 やらかした

―――――…

「今日は不機嫌なのね…」


そんな百合子先輩の言葉は全く耳に入らないほど、私は必要以上の力でキーボードを叩いていた。



あの変人…

どうしてくれようか…



昨日、あのあと、
いいものを編み出したと調子に乗ったうちの変人は、ご飯を作ったあとも、いつになく…いやいつも以上に王様気取りで私に指図してきて、私が少しでも反抗しようものなら、

「裁きだ!!!!」

と言って私を脅し、従わせたのだ。




「私は召し使いじゃないんだから!」



あまりの怒りに声に出してそう叫ぶと、


周りがじぃーと私を見たあと、


「ゴ、ゴホン!」


と咳払いが背後から聞こえた。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ