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この前、人を拾いました

第35章 ④―2 許嫁という身分

「全く……この前の西園寺財閥の祝賀パーティーで久々に礼二様にお目にかかれたと思ったら、私なんか見向きもしないで変な女を抱えて出ていってしまうし…」

頭を抱える九条院さん


「えへ…それはぁ…」


その時のレイを思い出して一人でニマニマする。



「ニタニタだらしない顔するんじゃないわよ!」




ギクッ…


バレたか…




「だっ、大体許嫁だか何だか知りませんけど、れ、レイは私と今いるんです!あなたに入り込む余地はないわ!」


圧され気味だった私は精一杯反論すると、九条院さんは目にみえるほどの炎をまとい始めた。


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