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この前、人を拾いました

第35章 ④―2 許嫁という身分


「当たり前だ!!

ただでさえ韻を踏んでいて不愉快な名前だと言うのに、その上妻が"麗子"でレイかぶりじゃやってられないだろう!!!!!」




うん………


本当にそういう理由なんだろうなって


分かってたけど……



何だろう、




やっぱり傷付いてる



自分がいる。






「あぁぁあ!餓死だ!餓死!」





いつも通りに叫ぶレイの声が私の胸を締め付ける。





───────────召し使い?



甲高い九条院さんの声が頭の中でぐるぐるする。




「もう…いい…」






小さな声で呟いたってレイは全く反応しない。



頬にツー…っと涙が流れる。

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