この前、人を拾いました
第36章 ④―3 家出OLと救世主
「何かあったの?」
プシュっと自身のカンを開けながら、ハキハキとした声で彼女は言った。
「あ、えっと…」
キレイな顔立ちで私を覗き込む彼女に女の私でさえドキドキする。
「恋愛?」
「う……ん、まぁそうかな…」
お茶を飲みながら、とつとつと話すと、だんだんと日が落ちて行く。
「そっかぁ、恋愛って難しいよねぇ…」
随分と大人びた口調でいうなぁとジッと彼女をみる。
「私も、なんか、よく分かんないことたくさんあったけど……結局ちゃんと素直に口に出さないといけないんだなって思った。」
立ち上がる彼女。
その横顔がまだかすかに残る夕日で照らされる。