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この前、人を拾いました

第55章 ⑤―9 昔。そして今。

「ん、んあ…はぁ…はぁ…」



突然レイは私から唇を離して、再びその吸い込まれそうなほどキレイな茶色がかった瞳で私を見つめた。




「れ、れい……私、お兄ちゃんにずっと…守ってもらって……」




「うるさい」




「え?」




「もう今は



僕が守るんだ」





もう知り合ってから大分たっているのに、


毎回一目惚れを起こしたように、胸がきゅぅっと苦しくなる。



私、

幸せなのかもしれない…





「レイ………」




私は解放された両手をレイの身体に回して力強く抱き締めた。




「あと


忘れるなよ!


僕が『裁きだ』と言ったのを!!
ハハハハハハハハハ!」



………忘れてました。。

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