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この前、人を拾いました

第64章 ⑥―6 それでもやっぱり

総一さんは一通り話終えると、

ふぅ…

と息を吐いた。



「みきさん、なぜあなたが泣くんですか?」


「えっ?」


言われてから、自分の頬に涙が伝うのを感じた。



横から若村さんが、スッとハンカチを渡してくれたので、すみませんと頭をさげて受け取った。



あんなに明るいレイに

そんな過去があったなんて……


びっくりしたのと同時に、救ってあげたいという気持ちで一杯になった。



「私……
今年のレイの誕生日祝います。」




「みきさん…
今の話、聞いていましたよね?
レイは祝われることを望んでいません。
やめといた方がいい。」

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