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この前、人を拾いました

第64章 ⑥―6 それでもやっぱり

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「忙しいのに、私のためにお時間割いてくださって、ありがとうございました。」


ドアの前で私と若村さんは深く総一さんに頭をさげた。


「ハハハ。
いいですよ、僕もみきさんに会いたいですから…」



…!?



さっきのしんみりとした雰囲気から一転、
少し苦手ないつも総一さんに戻っていた。



「それは…

ありがとうございます。
では、失礼します。」



無理矢理に笑いながら再び会釈をすると、若村さんがドアを開いて私に出るように促した。



その瞬間、


フワッと身体が後ろにのけぞったかと思うと、ギュッと後ろから抱き締められた。

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