テキストサイズ

この前、人を拾いました

第6章 ①―5 母親じゃないので

こ、恋だなんて・・・


いや、違う。

断じて違う!!


あんな風に私を振り回して、

抱き締めてきたり、好きだとかいうわりに、
私の名前なんて一回も正しく呼んだことないし、身体見ても何の反応も示さないどころか気付かないんだから!!


「本当に違うんです!」


また周りの社員たちが目を向けるほどのボリュームで否定した。


「まぁ、そうムキにならないで。ちょっとからかっただけじゃない。」


「あ・・・」


恥ずかしくなって顔が赤くなるのを感じた。

そんな私の様子を百合子先輩は笑ってみていて、余計に恥ずかしくなる。


ストーリーメニュー

TOPTOPへ