この前、人を拾いました
第65章 ⑥―7 26th Birthday
「今日がどういう日だか知っているのか……?
クリスマス?
僕の誕生日?
いや、違う、今日は…」
「レイのお母さんの命日……ね。」
私の言葉に驚いたのか、クルリと身体の向けて、悲しそうな目で私を見つめた。
「っ……兄貴かっ!」
とまた眉をひそめて苛立つレイ。
「知っているなら…
どうして祝おうとするんだ!!
今日はおめでたい日でもなんでもない!
たくさんの人に愛されていた、母が……
母が、
僕のせいで死んだ日だ!!!!!!」
苦しそうにそう叫ぶレイを
私は黙って眺めていた。