この前、人を拾いました
第83章 ⑧ー3 金髪レディーにご注意下さいっ!?
「さぁ…そんなどうでもいい話は置いておいて、甘く長くキスをしようじゃないか…」
「っ…いやだっ気持ち悪いっ!
いいから早く企みを言いなさいよっ!!!」
「うごっ…!じぬ゛っ…」
私は無我夢中でレイの首を掴んでブンブンと振った。
いやだいやだいやだっ!
せっかく平和で楽しい旅行だと思っていたのに、こいつのいらない遊び心のせいでぶち壊されたくないっ!
「うぎゃあっ!」
無理矢理腕をひっぺがされた私は、涙目でレイの事を見つめた。
同じく涙目でケホケホとむせ返るレイは、私の事を見て、強く指を差して来た。
「こらっ!!!さゆちゃんっ!どうしてそうやってすぐに僕を殺そうとするんだっ!」
「っ…うっさい!あんただってそうやって訳の分からない事ばっかしまくってジワジワ私の事殺しているようなもんでしょうがっ!!」
パチンっと軽快な音を立てて私はその顔を叩いた。