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この前、人を拾いました

第91章 ⑨ー1 ドライバーはクレイジー

ちょろちょろと、私とおばあちゃんの間に川が流れる。



私の大きな声はこだまして、消えていった。




「もっ、もしかしてここっ…」



「そうそう、三途の川だよぉ」




ぎぇっ…


ぎょっ…



なななななんでっ!?!?




「早くに来てくれてばあちゃん嬉しいけど、ちーと早すぎないかい?みきちゃん。」



「えっ、ちょっ…なんでっ私っ…」




懸命に記憶を掘り起こそうとするけど、花畑の甘い香りがそれを阻む。



なんかもういいやぁ



そんな気持ちにさせてしまう香りなのだ。



「………おばあちゃん、私…」




甘えた声で私がそういうと、おばあちゃんはにっこりと微笑んだ。




「いいのかい?」



「え?」



「あの外人さんみたいな坊っちゃんの世話をこれからするんじゃないのかい?」




外人さんみたいな坊っちゃんって…




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