この前、人を拾いました
第101章 ⑩—1 突然ですが、みなさん聞いて下さいっ…!
『ちょっと〜〜みきちゃ〜〜ん!!!』
「はっ…!」
『そんなタイミングで黙らないでよ……』
「あ、すっ…すみません」
「それとも、レイくんに似た男の子を想像してヨダレ垂らしてた?」
「あはっ……あはは」
百合子先輩、さすが…。
『出来てるといいけど、あんまり期待しすぎて後で落ち込んだりしないようにね?』
確かに……
「はぁい…」
『結果分かったらまた連絡してね』
「すみません。ありがとうございます」
電話を切った私は先ほど飛び出した病院に戻り、受付の看護師さんに事情を説明した。
自分でもなんて説明したか分からない……
けどもうそれどころじゃない。
もしかしたら、お腹に命が宿っているかもしれない───…
それから、私はちょっとした段差に細心の注意を払いながら、ドラッグストアに向かったのだった。