高校1年生
第15章 15
やっぱちょっと陽佑面倒くさいかも。顔はいいのにね。だからモテないのかな。
陽佑が帰ってきた。
「はい、こんだけでいい??」
お金はちゃんと封筒に入っていた。中をみるとなかなかの額が入っていた。
「こんなに貰っていいの??」
「てか、逆にそんだけでいいのか??」
あー、そうか。陽佑は隠れ金持ちなのか。
「陽佑って金持ちなんだね。」
「はぁ??違うし。」
「まぁいいや。じゃあ、私そろそろ行かないといけないから。もう行くね。」
私は荷物を持った。その時、陽佑が私の手首を掴んだ。
「ちょっ、」
「じゃあな。また会えたらいいな。」
「そうだね。じゃあばいばい。」
私は陽佑の家を出た。
『また会えたらいいな』
『そうだね』
そう答えた私には‘また会えたらいい’なんて感情なんかない。