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Pour mon cher -笑顔の先に-

第1章 岐路

心配かけちゃいけない。

負担になっちゃいけない。



そう思って我慢してたけど、それが逆に猛司を心配させてたんだ。

言われて初めて気付いた。


そういう事‥あるんだね。


心配かけまいとした行動が相手を心配させちゃうって事。



「ラ、ラジャー」


“よし!”て満足そうにニカッと笑う猛司。


でも。
逢いたいって素直に伝える事って・・。




「重いって思ったり‥しない?」


「は?愛に重いって思うのは体重ぐらいだから」


「は!?」


「嘘うそ。

重いって思うくらいならソレ、渡してねーわ」



“ソレ”て指に嵌った猛司からのリングを指差す。




Pour mon cher
(大切な人)


そう彫られたリング。

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