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跨いでいった男たち

第17章 ムチな男 Ⅳ the past

石橋 潤 はレースが終わると
内馬場へ向かった。。

他のジョッキーはレースが終わると足早に帰る。

潤は今、中堅どころにいる。
ジョッキーは年間どんなレースでも30勝あげると年収は3千万は超える、3千万 多いのか 少ないのか・・・。

東京の芝を操れない自分に腹立たしく、今日も先輩に重賞で負けた。悔しかった。
研究しなくてはココの芝を・・・
ジョッキーだから芝管理に言えばコースに入れるが、そんなところをお客さんに見られたら、また八百長だと噂される。。

内馬場へ入ると、ベンチに綺麗な女性が横になり寝ていた。。
色白な顔で安らかに寝ていた。
思わず見とれてしまったが、もう閉門してしまう。起こさないといけないが、僕だとバレるとそれはそれで困る・・・。

肩を叩いて 猛ダッシュした・・

寝ていた女性は慌てて競馬場をあとにした・・・。

彼女の行動に僕はクスクス笑ってしまったんだ・・。

なんだろうこの気持ち。。

それからというもの、彼女を探していたんだ。
レースが終わると双眼鏡片手に内馬場を探すと彼女は決まった場所でレースを見ている。
美しい顔が笑顔になったり怒ったり、欠伸をしたり、時たま変な親父に声をかけられたり。。
ミニスカートで来た時はドキドキしてしまって、また変な親父に声はかけられないかと心配した。

彼女は僕の名前すらしらないかもしれないけど、僕は彼女が来た時のレースは勝っているんだ。

    僕の女神だよ

あの日 僕は5レースまでしか乗る予定がなくて、ちょっと散歩しながら内馬場へ行く地下場道を歩いていたんだ。

そしたら目の前に彼女が歩いてた
しかもファスナーが降りて、下着が見えてた。
僕は慌てて彼女に並んで歩いてタイミングを見て声を掛けた。
ドキドキしてしまって急いで逃げ出した。。情けないね

最終レースまで彼女を遠くから見守ってるとウトウトしながら人の波を見ていた。
また寝てしまうと思った僕は思わず駆け寄って連れ出してしまった。






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