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月の綺麗な夜に

第9章 意味

きっと、私の声が可笑しかったんだろう。



一瞬、目を見開いてびっくりした表情を見せた後、クスクスと肩を揺らして笑って




「満月に逢ったのは何でか。

考えてみて。」




また、意味深な言葉を吐く。



「さっきから流星が言う言葉の意味がさっぱり本気で分からないんだけど?」



私、インテリでも何でもないし。

頭もさほど偉くないし。

夏目漱石とかも読まないし。

本気でさっきから頭の中?だらけなんだけど?




「それを当てて。

じゃぁ、連絡待ってる。」



「ちょっ‥・‥」




流星は合言葉の“やねこい”を発する事もないまま駆けて暗闇の中へと消えて行った。




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