占いの館【YES∞NO】
第6章 失踪の代償
「…今日は…
4年前に…俺が、千織に告白した日なんだ…
千織にお願いして…付き合ってもらった…
俺の中では…一番…千織を思って…大事にしよって思った日なんだ…
日付がかわって…
許せなかった気持ちより…
大事にしようって気持ちの方を…思い出しちまった…
黙って…いなくなる…
……俺が嫌いになったんだろう……
……嫌いな奴には…二度と会いたくないだろうし…
引き止めるだけ…無駄だ…」
頬に触れて…俺は…
微笑むしかなかった…
穏やかな寝顔…
最後に見れてよかった…
すると…千織の体が……
スーっと消え…ベッドには…
誰もいなくなった…
「……千織…」