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赤い糸

第8章 遠距離








「皐月?
聞いて?」
荘太は静かに話を始めた。
「さみしいのは、皐月だけじゃないよ。
俺もさみしい…
でも、俺は男だから泣けない。
俺が泣いたら、皐月が余計さみしい思いするでしょ?
もう少し待ってて?
絶対迎えに行く。
約束するから…」


何度も私の頭を撫でながら、ゆっくり荘太はそう言った。
さみしい…
でも、荘太もさみしい…
なんだ。
私だけじゃなかったんだ。
さみしかったの、荘太も一緒だったんだ。







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