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愛しの茉莉亜

第5章 綾

翌日、写真を取りに行った。

部室には綾がいた。

「ごめんね。暗室使いたくて…
写真出来てたから、そこ置いておいた」

「ありがとう」

写真を見られた!


僕はちょっと気まずかった。


仕方がない。ここは部員みんなが使う暗室だからな。


そう思って、写真を持って部屋から出ようとした。


「彼女?」


綾が僕の足を止めた。


「ああ」


「その人知ってる」


「えっ?」


「そこの喫茶店で働いてたよ」


「ああ、そうだ」


綾は何も言わなかったので、僕もそのまま部屋を出た。

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