熱血指導、実行中
第6章 幸せな時間
信二「色々…あるんだよ…」
直人「色々って?」
信二「俺の事より自分はどうなんだよ?
その様子じゃ明日の撮影もNG連発しそ
うだな」
直人「…だって」
上手く交わされた
信二の異変は少し気になったが
明日の撮影の事を考えると不安でたまら
ない
人の事を心配してる余裕は
正直なかった
直人「だって仕方ないだろう?俺なんて
まだ新人だし演技だって…お前みたいに
上手く出来な…」
信二「言い訳するな」
直人「…」
信二「NGを出す事はいけない事じゃな
い、必死に頑張って演技してのNGなら
誰も怒ったりしない、新人なら新人らし
く一生懸命頑張ればいいよ」
直人「新人らしく…」
信二「上手く演じようとせず自分らしく
直人の役、同い年くらいだろう?」
直人「…うんっ」
信二「自然体でいけ、そうすればきっと
いい演技が出来るからさ」
直人「…ありがとう」