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運命の誘惑

第7章 【声】になる

恭は私の頭を優しく撫でて




――ギュッ。




「愛結」





私を強く抱き締めて





「愛結‥好きだよ」





耳元で甘く優しい声で囁いた。


瞬間。


胸に温かい風が入り込んだかのようにふわふわと暖かくなる。


と、同時に


何故か、切なさも襲って来て何だか良く分からない感情に胸が苦しくなる。


ぎゅっ。


苦しさに耐えるように恭の背中に回してた腕に力を込める。




「愛結、目を閉じて?」


「え?」


「いいから。目、閉じて?」



何だろ‥

戸惑いながら言われるがままそっと目を閉じる。






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