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運命の誘惑

第13章 秘密 *汐生side*

両手に拳を作りギュッと握る。



目がクラクラしてしまいそうな距離に居て未だまだ寺島の1番近くにいる彼氏。



今、一番寺島の近くに居るのに元や好美以下だと思う俺。




畜生。

めっちゃ悔しい。




俺は蒼い空をギロッと睨みつける。





俺、ぜってーお前に負けねぇーから!



ぜってーお前から彼女を奪って見せるからな!!






蒼く澄んだ、飛行機雲の流れる空に向かって、



寺島の彼氏に届くように心の中で叫んだ。















因みに。


その後、教室に戻った俺は寺島の書いた

“嫌い”

の文字を消して

“好き”

に書き直してやった。

寺島はブーブー何か言ってたけど、俺、全く気にしない♪









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