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運命の誘惑

第16章 微動

完全呑みすぎで焦点があまり定まらない視線でユラユラと揺れる好美を見る。



「岡田が何でここで出てくんの?」



「愛結がずっと面白くないのは汐生のせいでしょ?」


「‥別に岡田は関係ない。」



すると好美は私の真横に座って、私の肩を抱いて



「愛結、岡田の事思い浮かべてみて?

今から言う事、何個岡田は当て嵌まる?」



「へ?」



「一緒にいる時間が早く感じる。

また会いたいと思う。

ふとした瞬間に思い出す。

自然な笑顔でいられる。

話を真剣に聞いてくれる。

何気ない一言が胸にささる。

いつも頭の片隅にいる。

失いたくないと思う。

代わりはいないと思う。



何個、岡田が当て嵌まる?」




ニコッと笑って私の顔を覗き込む。







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