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運命の誘惑

第19章 奈菜と岡田と私

――――――えっ‥・



思わずバッと岡田を見上げる。




“手、離して”って‥・・




すると反対側に居る奈菜が勝ち誇ったような笑みを浮かべながら



「だよねー?先週は2人で行ったんだから今週もやっぱり2人が汐生君はいいよねー♪」




チラチラ私の方を“さっさと離しなさいよ!!”と言わんばかりに見ながら岡田にベタベタ。




‥・・そう‥だよね。

2人はお互い好き同士なんだろうし…。

この場合離すのは‥



私だよね‥。





分かってる。





分かってるのに‥・





‥心が‥・凄く痛む‥。





私は痛む心を抑えつつ





「邪魔してごめ‥「奈菜ちゃん、手離してくんないかな?」





いそいそと繋いだ手を離そうとしながら、“ごめん”と言おうとした言葉を岡田に遮られて。


またもや繋いだ手を離そうとした行動を阻止された。








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