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運命の誘惑

第24章 月命日と夜光虫と・・

流木から立ち上がって涙で濡れた頬を手の甲で拭って



「あんたが‥‥」


「‥・・え?」



グッと両手の拳に力を入れる。

せっかく拭った頬をまた涙が流れ落ちる。



「岡田がここに来るから‥っ!!

岡田の事忘れようとここに来たのに!!
岡田の事忘れるって恭に誓う為にここに来たのに!!

岡田が来ちゃったら忘れようにも忘れられないじゃんか!!



岡田の事忘れようにも忘れ「なくていい」







―――――?!









「忘れるなよ」





岡田は私の腕を自分の方に引っ張って私を胸に抱いて苦痛に満ちた声で囁いた。




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