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運命の誘惑

第24章 月命日と夜光虫と・・

さっきまで生温い風だけが私の身体を包んでたのに一気に岡田の温もり、香りに包まれる。


いつもならドキドキしてしまうこの岡田の行動も今はただの苦しさでしかなくて心臓がギュゥッと痛む。




「‥・やっ‥離し・‥」



胸の痛みから逃れたい一心で、岡田の腕の中で離れるよう必死で胸を両手で押してみたりもがく。







‥けど







「忘れんなよ!!!」







ビクッ






岡田の大声で肩が‥ううん。


肩も心臓も‥全てが震える。


岡田の声で全身の力がフッと抜けて
岡田の胸を押してた両手を力なく下げた。


私の見開く目からは涙がツーッと流れる。





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