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運命の誘惑

第29章 真実

私は岡田の言葉を遮って。

両脚に付いた砂や小石を両手で振り払って無言のまま玄関へと向かおうとした瞬間。



「寺島ちょっと待ってって!」




ガッと右手を岡田に掴まれて行動を止められた。




「ちゃんと少しだけで話させて?」




こんな時でも、今まで見た事もない苦しそうな岡田の顔を見ると私まで心がギュゥと苦しくなる。





でも‥‥





「ごめん‥‥。今は無理‥‥」






今は岡田より‥自分の心が痛い‥‥




私の腕を掴む岡田の手をゆっくりと解いて家の中へ入った。




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