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運命の誘惑

第33章 過去と真実と心と現実(いま)と・・・・

「俺、こっちに転校して久々に寺島に逢った時、

やっぱり好きだなって思った。

だから言えなかったんだ。
俺が恭の弟だって言ったら絶対寺島は俺の事ずっと

“恭の弟”

という目でしか見てくれない。
そう思った。


‥俺はね?寺島。


寺島には“恭の弟”じゃなくて、1人の

“寺島を好きな男”

として寺島に見て貰いたかったんだ。

だから寺島になかなか言い出せなかった。」






‥‥‥岡田‥‥‥・。





‥その通りだ。
岡田の言う通り‥。



恭の弟だと最初からカミングアウトされてたら私は


“岡田”


だと思わず、ずっと


“恭の弟”


として見てたと思う‥・・。



岡田はそういう所まで分かってたんだ‥。










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