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運命の誘惑

第38章 2度目の誓い  *汐生side*

…‥多分。


海を眺めながら寺島と俺、考えてた事が一緒なんだと思う。


だから俺も寺島の手をギュッと握り返した。




「岡田?」


「んー?」



寺島が向けて来た言葉に寺島の顔を覗き込みながら返す。




「連れて来てくれてありがとう」




寺島から次に発せられる言葉はきっとこの言葉だろうなと予想してた俺はズバリ当たって内心1人ガッツポーズ。




「どういたしまして♪

俺の方が逆にお礼を寺島に言わなきゃ」


「へ?」




恭のお墓に一緒に来てくれた事、俺の方が寺島に“ありがとう”だよ。



恭のためにありがとう。



勇気を出してくれてありがとう。




――恭を大事にしてくれて…






「ありがとう、寺島」





ありがとう‥‥‥










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