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運命の誘惑

第41章 番外編

「はい!じゃぁ呼んでみて?」



――――は?!



「い、今?!ここでっ!?」


「うん。今ここで。ってかどこで呼んだって一緒でしょーが?」



ほら、早く!ってニカリと笑いながら急かす岡田。



えぇぇえ……

何も“ココ”で『汐生』って呼ぶ練習をしなくても……・。



と思うけど、岡田は言うまでこのまま動きそうもないと読み取った私は渋々。



「……汐生」



ボソッと呟くような声で岡田の名前を呼んだ。


だけど



「うん、聞こえないからやり直しぃ♪」



軽くダメ出しされてやり直し。





チッ。



……普段、どんな小さな声だって聞き逃さない地獄耳の癖にこういう時だけ聞き取らないなんて!!


なんて都合のいい耳なんだ!!



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