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運命の誘惑

第6章 突然のカミングアウト

すると、教室に向かって歩いてた岡田が突然クルッと振り返って



「え?何か言った?」



不思議そうな顔で言葉を投げられて一瞬戸惑う私。


岡田と私の距離は既に1メートル以上はあって。

私も凄く小さい声でボソッと呟いただけなのに‥

どんだけ地獄耳してんだよ‥アイツ。




「別にっ」


「ふーん?‥てか早く教室入らないと先生来るよ?」



はぁ?良く言う。

自分が廊下へ連れ出した癖に。



愚痴を岡田の背中に向けて心の中で溢しながら教室に向かってると、教室の中からひょこっと好美が顔出して




「愛結ーこれから自習なんだってー!」



自習が相当嬉しいんだろうな。

すこぶる笑顔で手を振って教えてくれた。



「サンキュー!」



自習なら教室に居なくてもいいじゃん!


私はクルリと向きを変えて




「愛結ー?どこ行くー?」

「天国!」



いつもの場所へと足を向けた。





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