従わない奴隷
第11章 俺とバイトとユウリ
何度も何度も
携帯をチェックしながら
時間は過ぎ
約束の時間が
近づいても
ユウリからの
連絡はなかった
ユウリの部屋に
車を向かわせてる間も
信号で止まるたびに
携帯をチェックした
そして
駐車場
俺は大きく息を吸った
いつものように
「着いた」と
電話を・・・・
かけようと
携帯を握るけど
その
たった一言を
どんな風に
どんなテンションで
どんな声量で
どんな言い方で
どんな・・・気持で
今まで言ってたのか
全然思い出せねぇ
てゆーか・・・
訳分かんねぇ
緊張が
半端ねぇ
ユウリが
電話に出てくれなかったら
どうしようとまで
考えが先走って
俺は
携帯を膝の上に置いた