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従わない奴隷

第11章 俺とバイトとユウリ


「・・・・はい」




ユウリは
そう言ったあと
何も話さず
ただ黙ったまま
うつむいていた



姉貴の店に着いて



俺は
どうしても
車から
降りられなくて


「ユウリ

終わったら
電話してくれないか?

俺、ちょっと
用があるんだ」


そう言って
ユウリを一人
車から降ろし

ユウリが
店の中に入ったのを
確かめて

俺は
アクセルを踏んだ






用なんて無かった


行先は
どこでも
よかった


とにかく
一人になりたかった





姉貴にも





会いたくなかったんだ





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