従わない奴隷
第14章 ユウリの恋人役
それから
俺の出勤時間まで
デートの時間や
待ち合わせの話をした
終始
ユウリは
うれしそうで
俺は
すごく
満足していた
眠るのが
もったいないとか
久しぶりに
思った
ユウリの
手を握ったまま
眠るのも
悪くなかったけど
やっぱり
眠ってしまうのは
もったいなかった
俺が
上着を羽織って
玄関まで歩くと
ユウリは
いつものように
黙って
後ろをついてきた
靴をはく時も
黙ったままで
俺の背中に
ユウリを感じた
靴をはいて
振り向くと
俺を見上げて
クッションを
抱いたままの
ユウリが
立っていた
「ユウリ」
「はい」
「今度から」
「・・はい」
「クッション
持ってくんなよな」
そう言って
ユウリを
抱き寄せて
クッションごと
ユウリを
抱きしめた
なんだ・・・これ・・
抱きしめるって
こんなだったか?
溶けそうだぜ
俺