従わない奴隷
第15章 俺と仕事
約束の時間
ユウリの部屋の
玄関が見える
いつもの場所に
車を停めて
電話をかけた
「もし~~」
「はい」
「もう・・着いてるから」
「あ、はいっ」
ちょっと
弾んだ声のユウリに
顔がニヤけた
よかった
サングラスしてて。
玄関を見つめてると
すぐに
ドアが開き
ドアから
顔をのぞかせたユウリが
ニコッと笑った
そう
その笑顔がさ
なんか
たまんねぇんだ
すぐに
鍵をかけて
階段までの廊下を
小走りにユウリは走った
待たせるなんて
なんでもないわよ
あんたが
勝手に待ってんでしょ?
って堂々としてる
レイコとは
正反対
ちょっと
前髪を気にしながら
ちょこちょこと
小走りなユウリが
かわいいと
想った
どんな仕草も
見逃したくねぇなって
思って
サングラスに
隠れて
俺はずっと
ユウリを見ていた