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ツインズ・ラブ

第12章  解決策と対応(Side葉月)

 正直言って、自分が聖人君主ではない自覚はある。
 自分の欲望のままに人の気持ちをもてあそんでいる自覚もある。
 けがれてしまっている俺に、これだけピュアな天使のような存在(=司)から愛されるだけの価値があるのかと言われたら、言い返せない。
 でも、俺に司のいない世界は考えられない。
 他の何を失っても構わない。
 司だけは、手に入れる。

 そっと司を抱きしめる。
「少しだけで良い。このまま抱きしめさせて」
 ささやくようにお願いすると、司はそれからしばらく、動かずに身を任せてくれていた。

 それから数分後。俺の腕の中で寝息をたてはじめた司を支えながら、身動きがとれないジレンマに俺は苦しめられることになる。
 ひつじが一匹・・、ひつじが二匹・・・・・。
 煩悩を打ち消すために、俺は頭の中で羊を数えながら、眠れない夜を過ごした。

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