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ツインズ・ラブ

第20章  揺れる想い(Side神田)

 田中先生はベッドの端に腰を下ろした。今、俺の正面に座っている。
「それで?何があったんだ?」
 顔色が悪すぎる。
 ちゃんと寝ているんだろうか。
 ご飯も食べているのか?
 そういえば、最近食堂で田中先生の姿を見ていない。
「聞いているのか?神田?」
 いらっとした声も可愛い。
 可愛いって、いい大人に使う言葉じゃないな。
「聞いていますよ」
 俺はすっと立ち上がると、田中先生の額に手を当てた。
 やっぱり、熱がある。
 微熱かな。
 そのまま、無言で田中先生を抱き上げる。
「何するんだっ!」
「暴れないで下さい。落としてしまったら、大変なんで」
 おとなしくなった田中先生を抱き上げ、布団を退けると、ダブルベッドの上にそっと下ろす。
「少し休んで下さい」
「はぁ?ふざけてんのか?」
「微熱があります。少し休んでいて下さい」

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