ツインズ・ラブ
第20章 揺れる想い(Side神田)
簡易キッチンに運んできた料理を置き、隣の部屋を開けてみる。田中先生はまだ眠っている。呼吸が少し荒く、まだ熱が下がっていないのか、汗もかいていた。
お風呂より、タオルで拭いたほうがいいか。
そう思って、バスルームへ行き、濡れタオルとお湯をいれた洗面器をもってくる。
電気をつけると、田中先生が目を覚ました。
「大丈夫ですか?」
「まだ・・、いたのか」
田中先生は、だるそうに身体を起こした。
「汗かいたままだと体調が悪化するかも知れませんから、これで拭きましょうか」
タオルをもった手で促すと、田中先生はやんわりとそれを拒んだ。
「いいよ、自分でするから」
「病人は黙っていてください」
「もう消灯時間も近いだろう。部屋に帰れよ」
「大丈夫です。点呼の時間までには部屋へ帰りますから」
10時までまだ1時間はある。
「そういう問題じゃなくて」
「身体を拭きましょう」
「だから、自分で・・・」
「大人しくしていてください」
にこりと微笑むと、田中先生は観念したようだった。
お風呂より、タオルで拭いたほうがいいか。
そう思って、バスルームへ行き、濡れタオルとお湯をいれた洗面器をもってくる。
電気をつけると、田中先生が目を覚ました。
「大丈夫ですか?」
「まだ・・、いたのか」
田中先生は、だるそうに身体を起こした。
「汗かいたままだと体調が悪化するかも知れませんから、これで拭きましょうか」
タオルをもった手で促すと、田中先生はやんわりとそれを拒んだ。
「いいよ、自分でするから」
「病人は黙っていてください」
「もう消灯時間も近いだろう。部屋に帰れよ」
「大丈夫です。点呼の時間までには部屋へ帰りますから」
10時までまだ1時間はある。
「そういう問題じゃなくて」
「身体を拭きましょう」
「だから、自分で・・・」
「大人しくしていてください」
にこりと微笑むと、田中先生は観念したようだった。