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ツインズ・ラブ

第24章 再会(Side 智則)

 目的地に到着すると、裏口から校長室まで厳重なガード体制で案内された。
 プロの警備員が配置されているようで、とてもスムーズに校長室に入室することができた。
 以前、ある学校の学園祭にゲストで呼ばれたときには、散々な目にあったから、今回も・・・と思っていたが、予想は良い意味で裏切られた。

 ファンに囲まれて動けなくなることを予想して、早く出てきたのに、予想外だったな。

 腕時計を見ると、まだ8時30分を指している。9時に打ち合わせ開始だったから、30分も余裕がある。
「どうぞ」
 マイセンのコーヒーカップで上品な匂いがただようコーヒーが出された。
「ありがとう」
 ファン仕様の笑顔を向けると、事務員の若い男性は、嬉しそうに微笑んで退席した。

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