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ツインズ・ラブ

第25章  嵐の後に(Side葉月)

 綺麗な顔が近づいてくる。
 唇に触れようとした時。
「だめなの?」
 俺は、智則の肩を掴んで制止した。
「ああ」
「どうしても?」
「俺の身体は、全部あいつのものだから」
「つきあっている人、いるんだ」
「ああ」
「だから、別れるの?」
「ああ」
 次の瞬間。
 パンッ
 乾いた音と頬に痛み。
 よけようと思えば、よけられたけど、よけなかった。
「二股かけられてたって事?その上、僕が切り捨てられるの?」
「・・・・・・」
 二股をかけていたわけじゃない。智則だけじゃなく、司以外はただの性欲処理に使っただけだ。
 その事実を告げるべきか。
 いや・・・。
 むやみに智則を傷つける必要はない。

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