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ツインズ・ラブ

第30章 番外編① 司 & 葉月

「司、ただいま」
 自室で机に向かって勉強していると葉月が帰宅した。
「おかえり。どうだった?教え子のできは?」
 葉月は今日、文化祭で行われた福引当選者に数学を教えていたのだ。
 僕らは話し合いの結果、期末考査ではなく、実施教科数が少ない、中間考査を個人授業の対象とすることにした。
 それぞれの教科の個人授業をするのは、全国模試で好成績をおさめているメンバー10名だ。
 各自がその教科に関しては、高校程度の知識を持っていることから、3年生が当選しても問題ないとの判断だった。
『個人的に受けたい国語の授業:担当篠宮司』
『個人的に受けたい数学の授業:担当篠宮葉月』
 人気テレビ番組のタイトルを拝借しながら決めた企画は、想像していた以上に好評で、たくさんの人が投票してくれた。
 葉月の数学個人授業の権利を取得したのは、1年生の山本貴志君だった。

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