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ツインズ・ラブ

第31章 番外編② 司&葉月

「それで、喧嘩して、ここにやってきたと」
 走るように逃げて、やってきたのは、神田の部屋だった。
「しかも、そんな格好で」
 ストールを羽織っているとは言え、よく見たらパジャマだとわかる格好だ。
 寮の神田の部屋は僕たちと同階にあるが・・・・。それでも、人に見られる可能性は高い。
 それはわかっているけど。
「勢いで飛び出してきたんだから、仕方ないだろ。それに誰にも会わなかったし。問題ないもん」
 ぷくぅと頬を膨らませて、僕は抗議した。
「そんな格好で俺の部屋にやってきたら、葉月、また怒るぞ」
「何で、そんなことで怒るの?」
「鏡、見てみれば」
 神田はため息をつきながら、そう言った。僕は、神田の部屋にあるバスルームに行くと自分の姿を見る。
 特に変わったところはない。

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