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ツインズ・ラブ

第31章 番外編② 司&葉月

「よくわからないけど、ちゃんと言った方が良いよ」
 双子でも葉月の考えていることがわからないんだから。ちゃんと言葉にして伝えないとダメだ。
「そうだな。ああ、それから」
 さらっと流された。
 この話をこれ以上したくないのか、神田は話題を変えた。
「葉月がそろそろ押しかけてくるかも知れないけど、どうする?」
「は?」
「あの葉月がどこに行ったかもわからない状況で司のこと放っておくはずがないだろ」
「そう?」
 そこまで過保護じゃないよ。
 多分。
 僕の思いとは裏腹に、神田は深くため息をつく。
「だから、連絡しておいたんだ。ここにいるから、安心しろって」
「いつ?」
「司がこの部屋に来て、お茶を飲んだろ?お茶の準備しているときにちょっとメールで」
 思いおこせば、確かにキッチンのほうで作業している時間が長かったような気がする。
 ただ単にお湯を沸かしているだけだと思っていたけど。

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