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ツインズ・ラブ

第9章  作戦と恋敵(Side葉月)

「ずいぶんな自信だな。俺が司にすべて話すかも知れないだろ」
「だったら、最初から俺に言う必要はない」
 返答まで俺の予想通りだと、策を練りやすくて良い。
 神田が最初に司に言わないことは、わかっていた。
「それに、司にいってもあいつは信じないぞ」
 それがわかっているからこそ、神田は司に言わなかったのだ。
 微笑みながら、『神田君の勘違いだよ』などといって司に一笑されるのが目に見えている。
「動かぬ証拠、俺と田中センセがSEXしている写真や映像を見せれば、話は別だけどな」
 まぁ、そんなへまはしないけどな。
 証拠は何一つ、残していない。
 あんなに激しく抱き合っても、互いに互いの身体に痕をつけていない。
 体育の更衣や風呂場などで誰かに注目を浴びるへまはしない。

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